BIMで建築が夢をみる

#75 国交省が施設管理で新提案

本稿でも国土交通省の建築BIM推進会議の動向については、逐次、報告してきましたが、会議傘下の建築BIM環境整備部会が12月16日に公開で第2回目を開催し、「BIM標準ガイドライン(素案)」の策定などについて議論しました。委員として参加された方々へのヒアリングも参考にして、その概要を報告します。なお、第2回目に関する情報は、建築BIM推進会議のホームページの巻末にまとめられています。

「ライフサイクルコンサル」という役割が登場

BIM標準ガイドライン(素案)第1版は、1.はじめに2.BIMワークフローについて3.成果物4.エレメント別のモデリングガイド5.BIM実施計画-の全5章から構成されています。

ガイドラインを通読して、今回、特に注目できるのは、P25に掲載されている図「業務区分の考え方:更に詳細なワークフロー」です。ここでは、企画設計から維持管理までBIMモデルを活用する従来のワークフローを更に改変し、新たに「ライフサイクルコンサル」という役割を登場させています。

維持管理で必要なBIM情報を予め想定して一貫運用する「ライフサイクルコンサル」

従来のワークフローでは、設計、施工、維持管理が各自の目的に応じてBIMを運用し、ライフサイクル全体で情報が連続しない課題があることから、情報を真に一貫して運用する新たなワークフローを策定したとのことです。

新たな職能として考えられた「ライフサイクルコンサル」は、維持管理で必要なBIM情報を予め検討、想定し、設計者、施工者とモデルや情報の入力ルールを共有。ライフサイクル全体を通して一貫してBIMを運用します。また、素案では、各工程での業務内容、それぞれの役割・責任と合わせて、工程ごとに必要なBIMモデルなどを解説。設計施工分離、設計施工一括、ECI(施工者が設計段階から関与する方式)など多様な発注方式との関係も整理しています。

一方で、現状では、設計から施工、維持管理に至るライフサイクル全体でBIMを運用する「ライフサイクルコンサル」という職能は存在しません。その重要性に鑑み、今後は、海外事例なども調査、研究し、具体的な業務内容を確定する必要があるでしょう。

※BIM標準ガイドライン(素案)

業務分野の考え方:更に詳細なワークフロー

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