BIMで建築が夢をみる

#69 「全社的に」BIM推進との動きが聴こえてくる

国土交通省を中心としたBIM推進への動きが急を告げていることは、本稿でも繰り返し報告しました。それらの動向と深く繋がっていると考えられますが、民間、特に大手ゼネコンから、「全社的に」BIM推進をとの、公式・非公式の情報が流れてきます。

「鹿島統合報告書2019」で経営トップが「BIM推進」を名言

企業組織全体で建設業のデジタル化戦略を進めるとの状況が進む中で、鹿島では、8月7日に公表した「鹿島統合報告書2019」で、経営側が「BIM推進」を明らかにしました。好むと好まざるとに関わらず、建設業の序列の最上位に君臨する大手ゼネコンの動向は、必ずや、建設業全体に波及し、大きな影響を及ぼすでしょう。

「鹿島統合報告書2019」では、最初に「社長メッセージ」に目が行きました。そこでは、代表取締役社長の押味至一氏が「中核事業の更なる強化とグループ収益力の拡大」との大手ゼネコンの根幹をなすテーマにおいて、「BIM・CIMの技術を基軸に建設事業と開発事業、国内関係会社、海外関係会社が連携」と明言しています。

また、代表取締役副社長執行役員建築管理本部長の小泉博義氏も、今後の事業戦略のあり方について述べていますが、その中核となっているのが「ICT活用による生産性向上」です。更には、「BIMデータとAIの融合」「資機材管理へのBIM活用」「施工段階によるBIM活用強化」などが明記されており、「BIM技能の認定制度」への言及もあります。

「鹿島統合報告書2019」表紙

中期経営計画でもBIM推進を明記

「中期経営計画におけるR&Dの戦略」でも明確にデジタル化戦略を表明しています。建設業の最も重要な生産拠点である施工現場での「生産性の飛躍的向上・人と機械の協働」の部分では、一部、実用化も進めている「機械・ロボット・ICT活用による省人化・自動化」「BIM・CIM活用による技術開発推進」が列記されています。

表題は、鹿島全体の経営に関する「統合報告書」となっていますが、2019年以降の近未来へのデジタル戦略の指針を社内外に表明したものともいえるでしょう。今後とも、鹿島の動向には、注目していきたいものです。

「鹿島統合報告書2019」ダウンロード可

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