BIMで建築が夢をみる

#66 建築確認申請における「GLOOBE」テンプレート配布の意味するところ

8月21日に、福井コンピュータアーキテクトの東京本部でBIMソフト「GLOOBE」確認申請テンプレート2019と活用マニュアル発表会が開かれ、翌22日からメディア上で情報公開されました。ここでは、それらメディアの論調とは少し異なる処から、このテンプレート配布の意味するところを考えてみましょう。

BIMソフト「GLOOBE」確認申請テンプレート2019と活用マニュアル発表会

法律改正にまで進む可能性もあるだろう

建築確認申請において添付する図書は建築基準法施行規則第1条の3第1項表1に明記されています。そのためBIMソフト「GLOOBE」でせっかく設計対象の建物3次元モデルを構築し、そのモデルを用いて、審査ができても、最終的には図面を出力せざるを得ません。この際の、膨大な確認図面出力は、設計者にとって、大きな時間的、経済的な負担になっています。

今回のテンプレート配布によって、それら図面出力の効率化と、確認審査機関側での審査の効率化が進めば、必ずや建築基準法自体の改正にまで波及すると考えられます。後々、そんな変革の出発点になったと、今回の発表は記憶されるかもしれません。

経済的な負担を軽減する施策が必要

確認審査機関側に聴いたことがあります。はっきりとは表明されませんでしたが、BIMソフト「GLOOBE」をはじめ、必要なソフトは購入しているようです。現状ではBIMによる確認申請も、実験的な段階ですから良いとして、今後、成果が上がり、急速に進展すると、確認審査機関そして設計者の側の経済的負担も増えることでしょう。

建築基準法という法律で確認申請が規定されており、その公的な審査にBIMソフトが必要あるのならば、何らかの政策的な支援も必要なのではないでしょうか。BIMソフト普及への現状を考えると、そのような時期になったと考えられます。

BIMソフト「GLOOBE」のユーザーが大きく関与

今回の発表会に際して、報道関係者に配布されたニュースリリースは、J-BIM研究会(GLOOBE・J-BIM施工図CADユーザー会)との連名でした。これまでのBIMによる確認申請の試みが、多くは特定の企業組織において行われたのに対して、この「GLOOBE」テンプレート配布には、BIMソフト「GLOOBE」のユーザーが大きく関与しています。

BIMソフトは使われてなんぼです。確認申請への対応など、目に見える実利が獲得できてなんぼです。その意味で、今後のBIMソフト「GLOOBE」のユーザーとのコラボレーションが大いに楽しみです。

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