BIMで建築が夢をみる

#62 「官」の動きも風雲急を告げている

民間のBIM普及の動きが少し踊り場を迎えているなと感じていましたが、それを後押ししようとの意向からか、「官」の側の動きが、ここの処、急に明らかとなっています。お上の側も、いよいよ本気になってきたのでしょうか。主に、直近の国土交通省の動きから、それらを確かめてみましょう。

2021年以降には全事業のBIM/CIM化を実現するとのロードマップ公表

図1は、大学の研究者からなる学識者委員と日本建設業連合会などの関係団体から構成されるBIM/CIM推進委員会が4月23日に公開した「今後のBIM/CIM運用拡大に向けた整理」と題する資料の4ページにあるものです。

●図1 出典:今後のBIM/CIM運用拡大に向けた整理(国土交通省)

表題は「BIM/CIM運用拡大に向けた全体ロードマップ(案)」とされており、副題として

  • I-Constructionの普及により、2025年までに建設現場の生産を2割向上を目指す。
  • BIM/CIMをi-Constructionのエンジンと位置づけ、BIM/CIMの原則活用が可能となるよう、実現すべき目標を時期とともに明確化してはどうか。
となっています。

特に注目すべきは、目的「BIM/CIM適用事業の拡大」の中長期的な目標が

  • 全事業でのBIM/CIMを原則適用(方式を問わず)
となっていることです。

これは、その前に「2021年を目途」に続く目標ですから、実質的には、2021年以降には、全事業のBIM/CIM化を実現するのだと解釈して良いでしょう。民間の側も、踊り場だとはいってはおられず、いよいよBIM化を急がなければならない状況だといえます。

bSJや日事連も協働メンバーとして想定される建築BIM推進会議も設置

図2にあるように、同じく4月23日に、国土交通省のホームページで「建築BIM推進会議(仮称)の設置について」という資料が公開されました。この建築BIM推進会議は

  • 建築物の生産プロセス及び維持・管理において、BIMを通じ情報が一貫して利活用される仕組みの構築を図り、建築分野での生産性向上を図るため、官民が一体となってBIMの推進を図るため
に省内に構築され、BIM/CIM推進委員会の下に建築分野における検討ワーキンググループとして構成されるものとしています。

●図2 出典:建築BIM推進会議(仮称)の設置について(国土交通省)

ここでも何度か、その活動状況を報告したbuildingSMART Japan、筆者がBIM特集の執筆を開始した日事連のBIMと情報環境ワーキンググループなどとの連携が明示されています。

これまで、どちらかというと、CIM=土木分野が中心となっていたI-Constructionにおいても、いよいよ建築をターゲットとした動きが明らかとなったわけです。

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