BIMで建築が夢をみる

#43 国土交通省が19年度から発注図面を3次元モデルする試行に着手

遅きに失したともいえますが、とにかく始めるのならば、まさに「今でしょ!!」という動きです。BIMに関わる方々の中からは「きたゾ」「おっ!」という声も上がっています。国土交通省では、BIM/CIMへの取り組みを更に進めるため、9月3日、省内で「BIM/CIM推進委員会」の初会合を開いたと発表しました。今回、特に注目できるのは、各地方整備局にBIM/CIMを活用するモデル事務所を1〜2箇所設置し、受発注者の実務者への支援や運用のための環境整備に取り組むとしたことです。

「BIM/CIM推進委員会」では18年の取り組みとしてガイドライン・要領基準改定、実施体制検討、国際標準対応、活用促進の4つのワーキンググループが検討を行うこととしています。

オンライン電子納品の機能要件を整理して19年度でのシステム構築

ガイドライン・要領基準改定ワーキンググループでは、CIM導入ガイドラインや3次元モデルの表記標準などの改定作業を進めます。実施体制検討ワーキンググループでは、3次元モデルによる設計図書を用いた契約書や仕様書などの改定内容などを整理し、3次元モデルによる契約方法を検討します。また、それに関連して電子契約に関する試行要領を作成し、19年度以降に電子契約を試行するとしています。

国際標準対応ワーキンググループでは、国際的な基準整備の動向を参考としつつ、国内のデータ交換標準を検討します。具体的には現行の3次元データ標準「IFC」に適合した確認要件や3次元モデル契約に向けた基準を整備します。活用促進ワーキンググループでは、施工段階での生産性向上に向けたフロントローディングを検証します。

3次元データの流通・利活用に向けた環境整備については、オンライン電子納品の機能要件を整理し、19年度でのシステム構築に向けて具体的に議論を始めます。加えて納品された電子成果品を検索しダウンロードして取得できる機能、クラウドを活用した情報共有機能を追加するために必要な要件などを検討して整理します。

3次元モデルを発注図面とした電子契約も試行

3次元データに対応する契約書や仕様書の様式を検討した上で、19年度以降に試行する電子契約について見てみましょう。試行では、図にあるように、従来の契約で2次元図面を採用していた発注図面に3次元モデルを使用することを前提としています。

これまでの契約では、契約図書に添付する資料を紙に印刷するのが必須であり、完成検査で3次元モデルを用いる際にも2次元図面と両方を納品しなければなりませんでした。電子契約では、3次元モデルでの納品を可能にして、2次元図面の作成手間を削減、システム導入の障壁も減らそうとするものです。また、公告から納品まで各段階で作成する3次元モデルの属性情報や表記方法などは17年度にまとめた「3次元モデル表記標準(案)」に準じるとしています。一方で3次元モデル上で寸法を表現しにくい場合には、部分的に切り出した2次元図面を併用してとの現実的な対応としています。

図:国土交通省の資料より(提供:国土交通省)

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