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#14 「建てない建設」に向けてもアンテナを張る

建築という仕事の廻りを、ジャーナルとして、BIM応援団としてウロウロしています。ずっと建築には憧れをもっています。建築って、世界の森羅万象…

Category:BIMで建築が夢をみる

著者ご挨拶樋口 一希 氏

建築ジャーナリストの樋口一希といいます。日刊建設工業新聞紙上にて「BIMの課題と可能性」という連載記事を執筆しています。建築資料研究社で「積算ポケット手帳」「住宅建築」「建築基準法法令集」、日建学院で「建築士試験問題集」の編集などに携わり、その後、建築知識(現エクスナレッジ)で、82年から84年まで「A∩C:建築とコンピュータ」誌の編集に参加しました。  建築実務に携わったことはありませんが、建築のデジタル化を進める方々の応援団を自認し、情報提供を続けています。今回、福井コンピュータアーキテクトが主宰する「J-BIM Official」サイトにて執筆する機会をいただきました。

日刊建設工業新聞紙上「BIMの課題と可能性」との連携について
連載で取り上げた記事の中から、福井コンピュータアーキテクトに関連するもの(競合ベンダーに関わりを持たないもの)については、再度、概略、説明をつけて順次、リンク掲載します。

コラム「BIMで建築が夢をみる」について
建築のデジタル化が社会の各領域のデジタル化と相まって、私たちをどのような近未来へといざなってくれるのかを報告します。上記の連載執筆に際して取材し、紙面などの関係で書ききれなかった裏話なども公開できるものについては報告していきます。

執筆のスタンスについて
福井コンピュータアーキテクトから原稿料はいただいていますが、執筆の際のスタンスは、あくまでもジャーナルの立場で公正、公開を期して行います。原著作権者は樋口一希とし、それ以外の著作権標記は必要に応じて明記します。

「建築とコンピュータ」No.1:新宿副都心のCG(大阪大学工学部環境工学科:笹田剛史教授)

変化が不可避的ならば先鋭的に行き着くところまで行ってみよう

建築図面を製図板で描いているケースは実務ではありえないでしょう。それなのに、何故、製図試験だけが….とのブラックジョークも、そろそろ何とかすべき時期なのでしょうが….。

2次元CADの普及にも立ち会いました。当時、一本の線に(深遠な)意味があると主張する建築家と、XYプロッタから出力する線は、昨日、入所したオペレータとも同様だと激論したこともあります。一本の線の意味は決して否定していませんでしたし、一方で、本音では、いまだに手描き図面が好きで、姿を消した青焼き図面の美しさを思い出したりもしています。

重要なのは、起こっている変化が、不可避的(Inevitable)であるならば、それが劇薬ではあっても、行き着く所まで先鋭的に行ってみることです。そして、最も重要なのは、往く道を行き着き、未来を追憶するように、還ってくる視線で現在を俯瞰することです。

全ての情報はデジタル化し、インターネットを介して流通していくことでしょう。スマホしか知らない若者たちは、スマホ同士が繋がる空間上に人間関係を築き、擬似的に街さえも創っていることでしょう。ありとあらゆる産業はデジタル化の荒波に揉まれ、変革を強いられています。建築だけが変化しないわけにはいかないでしょう。外野からですが、建築は世界の森羅万象を扱うものだと憧憬もあります。そうであるならば、それら世界の変化に最も敏感であるべきです。

通信機能を持ち、利用者の利便性を高めるデバイスへと変身しつつあるConnected Carがあるならば、ネットワーク+各種センサー+CPUなどの集積体である建物の多くはすでにConnected Buildingともいえます。建物を丸ごとデジタル化したBIMの3次元モデルとIoT(Internet of Things)は親和性も高いので、IoB(Internet of Building)への更なる拡張もしやすいでしょう。

デジタルはやすやすと組織も国境さえも超えていきます。BIMを始めとする建築のデジタル化は、壁を築くのではなく、さまざまな領域の間を架橋していくものです。日々の実務に追われる中でも、少しばかり、近未来にも視線を向けられるよう、情報提供を続けていきます。

「THE INEVITABLE:インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則」(ケヴィン・ケリー著:NHK出版)
社会全般で起こっている変化を不可避なものとして捉え、各方面に衝撃を与えている話題の書。建築のデジタル化との関連でも、数々の示唆に富む分析が行われている。
出典:アマゾンジャパン

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